いま日本では「少子高齢化」の問題が深刻に受け止められています。とりわけ高知県はこの問題について「先進県」とさえ言われます。県人口は70万人を割り込み、1平方キロあたり人口密度は100人足らず、65歳以上の方が全人口に占める割合は35パーセントを超え、若年人口比は下がるいっぽうです。
(参考)高知県発行の公式文書「高知県の推計人口年報(令和2年)」はここをクリック
そうしたなか、子どもから大人まで、年齢・ジェンダー・障害の有無を問わず楽しめる、ローンボウルズのようなスポーツの存在意義は大きいと言えるでしょう。
そして、ややうがった見方になりますが、「人口が少ない」のも、ローンボウルズにはむしろ好条件と言えます。なぜなら、ローンボウルズ・グリーンは使用頻度が高くなるほど良好な状態を維持することが難しくなるからです。このことは、競技振興という点ではジレンマになりますが、ローンボウルズ場をたんなる「競技場」ではなく、「社交」「憩い」「気分転換」の場と考えるなら、ゆとりのある利用が実現しやすい社会条件を逆手にとるのもアリだろうと思います。
人びとがにぎやかに交流する場であったり、一人、二人という少人数でふらりと立ち寄ってボウルを転がしてみる場であったり・・・多様な人びとが多様なやりかたでひとときを過ごす、そんなローンボウルズ場が高知にあれば、と空想が広がります。