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ローンボウルズの昔と今

ローンボウルズの歴史(0)

—はじめに—

 ローンボウルズって何?どんなスポーツか調べてみよう、と思ったら、多くの人はネット検索するでしょう(これを書いている時点ではネット検索してこのサイトにたどり着く人はまだいないはずですが)。しかし、私の見立てによれば、一部の例外を除いて、検索でヒットする日本語ウェブサイトのローンボウルズに関する記述は、古かったり断片的だったり誤りが多かったり…どれも中途半端なものばかりに思えます。いっぽう、ローンボウルズが盛んなイギリスやオーストラリアでつくられた英語ウェブサイトだからといって内容の正確さが増すかというと~私もすべてに目を通したわけではありませんが、インターネットの常として~必ずしもそうとは限らないようにも見受けられます。

 そもそもローンボウルズに関しては学術的な研究の蓄積が内外ともにひじょうに手薄です。「ネットで調べるより本を読め」とよく言われますが、ローンボウルズに関しては、図書館に置いてあるような、スポーツの専門家が執筆した本でさえ、不確かな記述が散見されます。それとて、必ずしも執筆者個人が悪いわけではなく、研究の蓄積や正確な情報源が乏しいのが一因だと思います。

 歴史学を専門とするローンボウルズ愛好者である私が研究・教育の素材としてローンボウルズに目を付けた理由のひとつは上に述べたようなローンボウルズをとりまく実情であり、このブログサイトを立ち上げた理由もそのことと深く結びついています。はたして知名度が低くあやふやな資料しかないものが研究や教育の素材になるのか?一見ちぐはぐに思えるかもしれません。しかし、大勢の人が関わる誰でも知っている素材は「手垢」にまみれてしまっていて、素材としての魅力に欠けるのでは?という研究者・教育者としてのカンがそこに働いています。

 むろん、「私だけが100パーセント正確なローンボウルズの真実を語れる」などと馬鹿げたことを言うつもりは毛頭ありません。ただ、より正確な知識や情報を伝え広めていく~もし誤りがあればそのつど訂正して伝えていく~そうしたことを考えて、これからこのブログサイトを充実させていくつもりです。

※なお、当サイトの内容を他所で引用する際は「About Us+大切なお願い」に記したことにご留意ください。

 さきほど日本語ウェブサイトのローンボウルズに関する記述は中途半端なものばかりだと言いましたが、信頼のおける内容を載せたウェブサイトとして、競技統括団体「特定非営利活動法人ローンボウルズ日本」公式ウェブサイトがあります。そのなかにある「ローンボウルズの歴史」は、専門家の方々と私が話し合いながら書きあげました。ローンボウルズ史の概要を知りたい方にはそれでじゅうぶん事足りると思います。ただ、私自身はそれを書き上げた後も研究を進めていますし、他方で競技団体のサイトに最新の研究成果を逐一こと細かに載せることはできません。研究成果の詳しい内容や新しい知見は、学会や学術雑誌で発表すると同時に、当サイト「ローンボウルズの世界史」ブログで紹介していくことにします。

※上記「ローンボウルズの歴史」文中で紹介した参考文献(拙稿)「ローンボウルズの「来歴」再考」を収載している学術雑誌『海南史学』第55号をご覧になりたい方は、まずは最寄りの公共図書館ないし大学図書館などで所蔵確認してみてください。購入を希望する方は発行者である高知海南史学会にお問い合わせくださってもかまいません(学会会員でない方にも有償頒布しています;詳しくは高知海南史学会ホームページをご参照ください)。

 最後に一言・・・この文章を書いている時点で、Wikipediaにある「ローンボウルズ」の記述は~乱暴な言葉遣いで失礼ながら~けっこうボロボロです(あえてリンクははりません!)。「独自研究は載せない」というWikipediaのルールとのかねあいもありますが、今後少しずつ修正を提起していきたいと考えています。

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学内行事など

「公開セミナー」を開催しました

 1月19日(火)3限の学部専門科目「西洋文化史II」では、2016年に開催された世界選手権はじめ数々の国際大会でメダルを獲得してきたローンボウルズの日本代表選手ケンタ・トリーチャー氏を招いて、オンライン公開セミナーを開催しました。若手トップボウラーとしてティーンエイジャーの頃から活躍してきた同氏の体験と、ローンボウルズからみてとれるオーストラリアのスポーツ/文化の特徴について、とても興味深い話を聞くことができました。

 開催周知期間が短くて、授業履修者以外の参加者はわずかでしたが、聴衆たる学生からは時間いっぱいまで数多くの質問がでて、とても活気あるセミナーとなりました。はるばるシドニーからオンラインで出講してくださったトリーチャー氏にあらためて御礼申し上げます。

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当サイトについて

「学内向け“最新”情報」を加えました

高知大学/人文社会科学部でのローンボウルズに関わる教育・研究活動の一端を覗き込んでもらうために、学内での動きについて簡単に記す予定です。